偽膜性腸炎(Clostridioides difficile infection: CDI)の一次予防を考えよう!
抗菌薬治療の弊害として、偽膜性腸炎(Clostridioides difficile infection: CDI)による難治性下痢があります。CDIは抗菌薬による下痢症の20-30%を占め、入院患者における感染性下痢でもっとも頻度が高い疾患です。大多数のCDI患者は、下痢...
抗生物質による偽膜性腸炎(Clostridioides difficile infection)の予防にプロバイオティクスは有用か?
抗生物質の投与は腸内細菌叢を撹乱し、Clostridioides difficileによる偽膜性腸炎(Clostridioides difficile infection; CDI)のリスクを高めます。CDIは難治性の下痢を示し、高齢者では生命の危険をもたらす厄介な病態です...
高齢者にSNRI(Serotonin & Norepinephrine Reuptake Inhibitor)を投与することの危険性が、大腿骨近位部骨折の術後合併症研究から示唆された
大腿骨近位部骨折は、高齢者の機能予後ならびに生命予後を悪化させます。早期手術とリハビリが重要です。しかし術後合併症を高率に認め、リハビリが滞る原因になります。75歳以上の大腿骨近位部骨折患者を対象として、術後合併症を調査し、術後合併症と関連する危険因子を検討した研究が最近報...
慢性疼痛に対する抗うつ薬の効果は心電図で予測できる?
慢性疼痛は生活の質を低下させる厄介な病態です。その多くは原因不明であり、根本的な治療方法がみつかっていません。薬物療法ではいわゆる痛み止めである鎮痛薬(NSAIsなど)と抗うつ薬が使用されています。抗うつ薬はセロトニンやノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、シナプス間隙でセ...
唾液量の変動で舌痛症患者の三環系抗うつ薬への早期反応性が予測できる
舌痛症は器質的な歯科口腔領域の疾患を認めない耐えがたい舌、口腔領域の疼痛性疾患です。その治療には低用量の三環系抗うつ薬やSSRI、あるいはSNRIが用いられます。アミトリプチリン10~30㎎がfirst lineと言われていますが、responderとnon-respond...
腸内環境は体重に影響する-プレバイオティクスの投与でビフィズス菌と炎症(Treg)に関連する菌種が変化した
統合失調症の患者さんは非定型抗精神病薬による肥満が問題となっています。しかしその一方で、長期入院中の統合失調症患者さんは低体重の頻度が高く、肺炎などの合併症の罹患率が高いことが危惧されています。痩せ(低体重)はさまざまな疾患を引き起こす危険因子です。そこでわれわれは入院中の...